死者の記憶


暗幕を開けて朝日を迎えるために

這い蹲って前へ進む

重い足枷がそれを阻む

剥き出した白目は体液塗れ 視界は霞む

震える手を伸ばす 光を 光を

闇のその先の光を 求めて

這い蹲って前へ進む

舌のない口は意思を捨て 抜けた歯が溢れる

足が溶け 腕が溶け

這い蹲って前へ進む・・・

朝日に照らされた 骨 それに絡む髪

不気味なくらい快晴の空が

破れた暗幕の隙間から覗く