星屑


あれは冬の夜

寒いのに君の手は僕を

ベランダへと招いた

夜空見上げて

星の名前を教えてくれたっけ

夢中で覚えたつもりだけど

思い出せないよ

白い息のむこうの

赤い頬は覚えているのに

あの空に輝いていた星の名前は

思い出せないよ

ひとりの夜は

星の名前を思い出せないことも

致命傷

笑ったって涙は止まらない