朽木


荒い息が途絶える
体温が消えていく
色がひとつずつ減っていく


それを得るための投資が
それを得るためだけの犠牲と知る


希望を詰め込んだ宝石
やっとやっと手にした
幾夜の夢を
やっとやっと...


それを両の手でやさしく抱いた
しかし次に開いた掌には
蛙の屍骸


頭を抱えて
赤子のように泣く
肺が激しく動く


「それを得るタメノ投資が
ソレを得るためダケノ犠牲だと知ル」


体温は消えた